週前半の天気予報では雨が降る可能性があったが、当日の朝は曇っていたものの午後には晴れ間も出て、いいコンディションでのレース開催となった。
今回の注目はSL開催コースとしては、全国初のMZカデットの開催となった。台数は3台と少なかったが
次戦につながる重要なクラスであることは間違いない。そして大井松田独自クラスのKTオープンには初参戦のドライバーが3名増え8台のエントリーとなり今後の活況が期待される。

レンタルT4クラス
今回の注目は高瀬巧のエントリー。現在、中学生の高瀬は小学生時代からレーシングカートでのレース経験も多く、今年はジュニアMAXにも出場しているバリバリの現役カーター。ただしドライバーの最低重量は65kgというルールがあるので車両にウェイトを搭載しての参戦となった。とはいえT4クラスのレベルは非常に高く、いくら百戦錬磨の高瀬でも簡単にはトップを走れない厳しいレース展開となった。

特に決勝では高瀬、石栗、松澤のトップ3台がスリーワイドでバトルを繰り広げる、まさに死闘となった。ラスト2周で2位の石栗がWヘアピンでトップ高瀬に仕掛けるも失敗し失速。3位の松澤にパスされ3位に後退。4位の鈴木もトップ争いに加わるものの、高瀬はそのまま逃げ切りトップでチェッカー!

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T4クラス
優勝:高瀬巧、2位:松澤俊樹、3位:石栗和春、4位:鈴木大介、5位:橋本浩將

MZカデットクラス
今回、大井松田で初開催となったMZカデット。以前からMZユーザーからの要望があったものの、ようやく開催できることとなった。ラー飯能では既に実績のあるMZカデットクラスだが、大井松田ではMyエンジンでのエントリーなった。また車両がないユーザーでも参戦できるようにレンタル車両を用意して、より参戦しやすくしたのも大井松田の特徴。今年のレースはシリーズ戦ではないため、キッズカーターがステップアップするためのドライバーのスキルアップが大きな目的の1つとなっている。
レースはPPの宇山がスタート直後から後続を引き離し、8秒以上のアドバンテージを築いてトップでチェッカー。2位には浅沼、3位に吉田と続いた。

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MZカデットクラス

優勝:宇山 翔、2位:浅沼宏太郎、3位:松田松倫

TIA-Jrクラス

台数こそ5台と少ないものの、このクラスは誰が勝ってもおかしくない、まさにサバイバルレースとなるクラス。TTでは1位、種田と2位、桑山の差は千分の5秒という超僅差。予選1~3のトップも辻戸、桑山、種田とバラバラ。決勝では2番手スタートの種田がまさかのローリングでエンジンが止まり最後尾スタートとなるも、ダッシュを決め2コーナーでは2番手に浮上。しかしそこで後方から接触され再び最後尾に後退。ラスト8周でNo.4秦野とNo.8高橋が接戦を繰り広げて4位争いをするも、4コーナーで高橋がインから秦野に仕掛けたが接触し両車ストップ。桑山が安定した走りで今季初優勝を遂げた。2位に辻戸、3位には波乱含みだった種田が入った。

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TIA-Jrクラス
優勝:桑山真樹、2位:辻戸孝公、3位:種田孝樹

KTオープンクラス

大井松田独自クラスのKTオープンは車両規則はタイヤを除きSSと同じだが、優勝すると次戦からは決勝時の重量に5kgプラスされ2勝するとΦ24mmのリストリクター装着が義務付けされる。ちなみに今季すでに2勝しているNo.5の岩崎は5kg+リストリクターのBOPが課せられている。今回の第3戦には香山、広瀬、天海、上杉の4名が新たに参戦し盛り上がりを見せた。決勝スタートは初参戦のドライバーが4名いたがきれいに決まった。オープニングラップの3コーナーで5番手スタートの岩崎が全車オーバーテイクを狙うも、あえなく失敗。残り4周の最終コーナーで岩崎が2番手の加藤に仕掛けてオーバーテイクに成功し、2位に浮上。優勝は初参戦の上杉、2位にBOPに苦しめられながらも岩崎が入り、3位に加藤となった。

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KTオープンクラス

優勝:上杉 涼、2位:岩崎康一郎、3位:加藤尚音

SSクラス
大井松田名物のSSクラスは神様村杉、今春に就職しレース活動を自粛していた昨年のチャンピオン満田、現在スーパーFJに参戦している木下、そして現役バリバリカーターの西家と津田。決勝のスタートは、さすがSSと言えるきれいなものだったが、2コーナーでPPスタートの満田がまさかの失速で最後尾に後退。オープニングラップは、木下、村杉、津田、西家、満田のオーダーとなった。最後尾になった満田だが、この日はTT、予選1、予選2を全てトップで終え、絶好調感は全盛期の中畑以上だった。次々にパスをしていき14周目でトップに立った。村杉、津田、西家の壮絶な2位争いもあり、大いに盛り上がったSSクラス。

結果は満田が優勝、2位に木下、3位に津田となった。

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SSクラス

優勝:満田隼矢、2位:木下藍斗、3位:津田充輝